東京、大阪など主要六都市の販社にパソコンを設置して営業を始めた。
「おっ、今回の新製品は売れ行きがいいそ」。
味の素では毎日、商品開発や営業の担当者が机の上のパソコン画面を見ながら前日までの販売動向を簡単にチェックできる。
事前の販売計画と実際の売れ行きを比較、一目で達成度がわかる「MASSA」(味の素販促支援システム)が支援するからだ。
予定通りの場合は無印、やや苦戦しているものは「△」、計画の九〇%以下しか売れていないと「×」がつく。
「問題点の早期発見に役立てる」(食品開発部の山中正彦専任部長)のが狙いだ。
九五年の夏、本社で本格稼働し、九六年の夏には全国の支店で使えるようになった。
味の素はさらにMASSAを拡張し、商品の過去の販売履歴をもとにして新製品の売れ行きを予測するシステムも開発中だ。
新商品を発売する際にその将来性を"保証"するデータをセットで売り込むことで、販売先を説得できる。