慢性毒性、発ガン性試験(残留農薬検査)

慢性毒性、発ガン性試験は、ラットについては併合が可能なことは、前に書いた通りで、そのほかに、それぞれもう一種類ずつ、同じ試験が必要で、全てが終了するのには3年以上かかる。

終了後、全動物を解剖し、一匹につき30~50枚の標本を作って顕微鏡で検査する。

なお、慢性毒性試験によって、「実験動物に一生涯にわたって毎日摂取させても何ら悪い影響が出ない最大の量」が得られる。

これを最大無作用量(NOEL)と呼び、農薬残留基準を決めるさいの指標にする。

ここまでみてきた試験項目が全てクリアーされたとすれば、取りあえず私達自身については、農薬が原因で病気になったり、死んだりすることはない。

しかし、もう一つの大事な子孫への問題が残っている。