ダンピング防止税と相殺関税 その1(残留農薬検査)

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ダンピング防止税(以下AD税と略称)は、ダンピング(投げ売り)された外国産品に対する輸入国の対抗措置である。

同様に、相殺関税は補助金で競争力をつけられた外国産品に対する輸入国の対抗措置である。

すなわち、国内産業が輸出者側のダンピング行為または補助金によって実質的な損害を被ったかその恐れがある場合、ガットは当該外国産品にAD税または相殺関税を課すことを認めている。

留意を要するのは、ダンピング行為や補助金支給があることだけで、対抗措置発動の要件を満たすわけではないことである。

国産のない物の輸入は安ければ安いほうがよいと考える国と企業は多いであろうし、企業が輸入国の購買力を考慮に入れて輸出価格を設定することも多いであろう。

それを不公正貿易と非難する理由は見当たらない。

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