自由と秩序は両者とも望ましいものであるが、一方を大きくするためには他方を多少犠牲にする危険を冒すことがある。
問題はこの相克する概念を時代の要求に合ったようにどのようにミックスするかである。
文化の違いで最良と考える混合比が違うこともあり得よう。
自由な能力開発を奨励するアメリカ社会と、枠のなかでの平等指向が強い日本社会の差が出てくるかもしれない。
また、秩序を第1とした幕府政治を文化の基盤とする日本と、自由な開拓者魂を活力源とするアメリカではかなり焦点の置き所が違い得る。
かつてニューヨークを訪れて驚いた。
ポソコッ屋から引き出したような汚ないタクシーが多い。
聞くと規制を緩和して新規参入を大きく許したためだということであった。
弊害もみえてきたので、また少し前に戻し規制するとのことであった。
多少荒っぽく何でもやってみようというアメリカと、安定指向で外圧でもなけれぽなかなか変化できない日本との間に文化の違いをみた感じがした。
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