北海道は、勇払郡占冠村の奥土盛久さん。
まもなく四十路。
二児の父親。
札幌市郊外にある札幌畜産大学に学んだあと、数年間、ヨーロッパ、アジアの各地を放浪同然の旅でまわった人だ。
世界各国の農業を実地体験してきた頑強な男である。
一〇年ほど前、だれ一人住んでいなかった山奥に入植した。
「有機だ、低農薬だなんて理屈は言わない。
うまい野菜をおくってやるよ」
そう言ってくれた。
山奥では、ほんとうに野菜などの病気もないし、土も生きているのだ。
東北は、福島県の阿武隈山地のてっぺんに親戚がある。
双葉郡浪江町の山間部である。
下津島という一〇戸前後の山間の集落で、先祖代々お百姓さんをつづけてきた菅野勲さん。
すでに訪れるたびにさまざまな野菜をもらっている。
土、水がいいから、信じられないほどコクのある野菜がつくれる。
高原野菜もつくってもらおう。
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