猛毒物質の代表格のようにいわれる青酸カリ(シアン化カリウム)は、0.2㎎で人を殺せるが、金属の精錬やめっきなどに用いる限りは有用な物質である。
薬にだって同じようなことがいえる。
便通の良い人にとって、便泌薬は下痢を誘発させる代物でしかない。
他にもまだある。
睡眠薬は、不眠症の人にとっては薬だが、一定量を越えると死んでしまう。
血圧降下剤も、高血圧の人には薬だが、低血圧の人には毒でしかない。
「医者のサジ加減」とは良く言ったものだ。
ところで、もう一度、質の話に戻ろう。
虫も草も、そして人間も、地球上の生物という枠でとらえれば同じような生き物だ。
しかし、どういう生物かと考えれば、これは全く別な生き物である。
必要とする栄養もエネルギー源も違うし、生まれてから死ぬまでの生理作用もまるで違う。
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