さて,コメ問題については,ガットの無理解からくる誤解が多い。
まず,本問題に対する日本の対応についての武田邦太郎氏の意見を紹介し,次にダンケル案の概要を示し,最後にダソケル案についての誤解を解くために質疑応答形式で解説した。
コメ問題は,URで解決しなければならない。
米国との2国間交渉で解決を図った方がよいとする意見は誤りである。
その理由は次のとおりである。
(1)ダンケル関税化案は,農業交渉を決着させてUR交渉を終結させるために特殊状況のもとで出されたきわめて寛大な妥協案である。
日本がコメ問題を解決するこの千遇の好機を逃すべきではない。
(2)日本はこれまで交渉で選択肢があるときに,最後までがんぼれと反対しつづけ,いよいよがんばり切れなくなったときに,ろくろく交渉をしないまま,他国に責任を転嫁して大譲歩をすることがあった。
このようなまずい交渉を今回も行なうべきではない。
ダンケル案については交渉すべきことが多く,時間がかかる。
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