わが国の農業にとりましても、あるいはわが国の経済にとりましても、原油というのはいわば血液でございます。
今や原油の供給なくしてはわが国の経済は成り立たないというのは皆さんご存じのとおりです。
たまたま、今は一五ドルから一八ドルの間でふらふらしておりますからいいけれども、これがかつてのような三五ドルといったような水準に逆戻りいたしますと、わが国の経済はたちまち成長力を失ってしまいます。
原油が一ドル高くなるごとに、購買力と申しましてわが国の稼いだお金がどれだけ外に逃げていくかといいますと、一〇億ドルずつ逃げていくわけです。
原油一ドルにつき一〇億ドルずつ逃げていくということになりますから、これはアッという問に稼ぎが全部ふっ飛んでしまうということでございます。
この問題と絡めて、食料問題を同じテーブルで安全保障問題として議論するのは大変危険でございます。
この問題については、やはり切り離して考えざるを得ない。
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