しかし、東京ラウンドにおけるのと同様な事態が、ウルグアイ・ラウンドで交渉中の新分野についても起こることが懸念されていた。
サービス貿易の交渉の結果、ガット、すなわち「関税および貿易に関する一般協定」とは別の「サービス貿易に関する一般協定」が締結される。
この協定は、その有用性を直ちに認める先進国および一部の途上国のみが参加して発足する可能性があると考えられていた。
同じく作成中の貿易関連知的所有権協定と貿易関連投資協定についても、適用国が限定されるコード方式を避ける努力がなされた。
しかし、これらは途上国が警戒心をつのらせている分野である。
途上国の合意を得てガット全加盟国について発効させることはかなり困難であるとみられていた。
いずれにせよ、これらの協定が発足すると、先進国は途上国による協定の受諾を、技術協力や投資などの経済協力供与の条件とすることが予想される。
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