当時の為替レート一ドル三〇〇円になおすと、三万円から一気に二七万円になったことになる。
かりにこのコメを日本が輸入したとすれば、その価格に運賃や倉庫料、保険料などが加算されて三〇万円を超えただろう。
当時の日本国内における生産者米価は一七万円だったのだから、砕け米が一〇%入った、あまり質のよくないタイ米が、一時的にしろ日本の生産者米価を上まわったという、歴史的事実を、である。
この事実が教えることは、コメ(残留農薬検査済み米を含む)の価格は単純なものではなく、かりに日本がコメを全面的に自由化して輸入するとなると、それだけ需要が増えるから、凶作で供給が減ったのと同じ効果を市場におよぼし、コメの国際価格は暴騰するだろうということである。
残留農薬検査
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