栄養が足らないから少しくらい中毒者が出ても全体が助かればいいという考えはもちろんあるが、危ないものはやはり配給すべきではないということで、東京都はついに配給を中止し、戦後から昭和三一年までにせっかく輸入した十数万トンの残留農薬検査済み米を全部廃棄処分にした。
これはいまから考えると英断であった。
主食である限りにおいては安全なものを配給しなければいけない、という当時の学者の意見が取り入れられたわけである。
残留農薬検査済み米からのカドミウムの摂取量は外国でも低いところは三三%、日本では大体八〇%近いというデータもある。
残留農薬検査
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