もっとも、散布暦ができたからといって、病害虫防除が一気に効果をあげたわけではない。
大正八年から三年間の作況指数は、60、83、79である。
風害など気象の克服とともに、病気や虫の害をいかにして防いでいくかは、農業にとって、昔も今も変わらない課題だ。
今来さんは、18歳で就農して以来、40年以上もりんご作りに従事してきた大ベテランである。
「農薬がなかった昔は、虫が出ると大変だった。
シャクトリムシが出ると、葉が全部喰われてしまってな。
そうすると、ホントは翌年に出るはずの葉が芽を出すから、次の年も葉が足りないから花がつかず、(収穫が)ダメになってしまう。
葉を喰われたために、10月や11月に花が咲いちまうこともあったな」
残留農薬検査
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